薬膳では健康の目安を
気・・・体を動かすエネルギーや精神状態
血・・・血液の循環
水・・・水分バランス、代謝がよい状態
で表します。
『血』『水』についてはまたお話していきますね。では『気』について進めていきます。
『気』は体中を巡り、成長や代謝を促したり、病気の原因となるものが侵入しないように働いたり、体の保温、発汗、排尿や排泄など色々な働きをしています。
例えば行事や仕事などでひと段落して「気が抜ける」と風邪をひいたり、体調を崩したりという経験は皆さんにもありますよね。この不調が「気」が不足した状態(気虚)とまります。
「気」が不足した時の主な症状は息切れがする、だるい、疲れやすい、話し声が小さい、朝 起きずらい、食欲がないなどです。
体が重く感じる、イライラしやすい、怒りっぽい、みぞおちや胸、脇腹が張ったりつかえたりする、喉に何かつかえた感じがする、些細なことにヒステリックに反応してしまうなどの症状は「気」がスムーズに流れないで滞った状態「気滞(気鬱)」になります。
この「気」の量が不足したり、滞ったりすると「血」「水」の異常にも繋がりやすくなります。
上記で述べた様な症状に思い当たりがある時は「気」のバランスが崩れているのかもしれませんね。そんな方は食と生活習慣を一度見直してみてくださいね。
【気虚におすすめの食材】
もち米、納豆、豆類、牛肉、鶏肉、鶏卵、ウナギ、エビ、かぼちゃ、ネギ、ニンニク、玉ねぎ
【気虚におすすめの薬膳】
山薬(山芋)、菊花、生姜、白キクラゲ、胡麻子
【気虚の人が控えたい食材】
冷たいもの、生もの、高脂肪食品、チョコレート、刺激の強い食材など
【気滞におすすめの食材】
発芽玄米、苦瓜、レバー、イカ、ーあさり、シジミ、セロリ、せり、柚子、ミント、ジャスミン茶など
【気滞におすすめの薬膳】
百合(百合根)、陳皮、蘇葉(しそ)など
【気滞の人が控えた食材】
味の濃いもの。イライラ、頭痛がある時は辛味。ガスやゲップの多い時はイモ類、豆類、ゴボウなど。
普段の食生活で『気』の消耗を防ぎ、日常生活では、笑って楽しく過ごし、ストレスを解消して『気』の動きを停滞させない様に心がけていきましょう。